全国の、いや世界的にも注目を集めた宜野湾市長選挙
が終わった。
先週頭には伊波氏先行の報道があったが、蓋をあけると戦を制
したのは新人の前県議佐喜真淳氏。しかしその票差は900票。
市を二分するする厳しい選挙だったことは言うまでもない。
それにしても特筆すべきはやはり民主党県連の動き。
まぁ、その違和感にそろそろ慣れそうだが、やっぱり変だと思う。
県選出の民主党議員は黄色いはちまきを締める一方、県連支持
の労組が青いはちまきを締めていた。自主投票とはいえ、政権
与党の人間が違う候補を応援しているのは解せない。
伊波さんの落選で、革新サイドはエース伊波洋一で2連敗を喫し、
6月の県議選なども含めて今後の選挙対応が焦点となるが、もう
そろそろ保守・革新という線引きはナンセンスではなかろうか。
旧態依然とした選挙構図は選挙民には響かない。低い投票率は
その裏返しだろう。
こうして考えると、今回の選挙は勝者なき選挙だったのではないか。
つまり、佐喜真さんが勝ったのではなく、伊波さんが負けたということ。
これは民主党が大勝した2009年の夏の総選挙と似た構図。
今回は伊波さんに期待できない。その受け皿として佐喜真さんに票が
流れるという消去法的選択が働いたように感じる。
宜野湾市長として、普天間固定化をどう回避するか。
それとあわせて、公約である県外移設をどう実現するのか。
900票差という僅差をどう市政に反映させるのか。その決断は重い。