体験談を使うときの注意~表現の部屋(14)~

大城勝太

2018年12月16日 00:00

今日は、広告表現編(久々の投稿で申し訳ございません)です。
すっかり食べ物ブログと化した「一朝入魂」ですが、すみません
私の専門分野は広告表現の「考査」でした。

さて商品やサービスをPRするときにユーザーの体験談を
使うことが多いと思います。その体験談を広告に使用する
にあたり消費者庁は昨年夏、次のような見解を発表しました。



結構厳しい見解だと思います。
しかし、消費者庁がこのような見解を発表した背景には
平成29年7月に公表された「打ち消し表示に関する表示方法
及び表示内容に関する留意点」(実態調査報告書のまとめ)によって、
体験談の表現方法によっては一般消費者に誤認を与えかねない
ということがはっきりしたからです。

つまり、「個人の感想です」という打ち消し表現を加えたとしても、
一般消費者の多くは、体験談と同じ効果、性能を得られる。
という認識が変わることはない判断したわけです。


よって、体験談を広告でつかうためには、
合理的な根拠を示さねばならず、一部にしか認められていない
ような効果に言及した場合には、
景品表示法上の問題になるということです。

商品やサービスの経験談を広告に使う場合、その内容の質と
体験談がきちんとフィットしていなければいけないのです。
「個人の感想です」という言葉でお茶を濁してはいけませんよ!
ということなのです。


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