2007年12月25日
お帳場前主−心の三叉路21−

今日はクリスマスですね!
サンタさんからのプレゼントはありましたか?
私はあまりイベントごとに便乗しない人間なので
家内にプレゼントをするのは、結婚記念日(家内の誕生日)のみ。
毎年、彼女が気に入った貴金属をプレゼントすることにしています。
購入するお店も決まっています。
それは私たちの結婚指輪を買った店。
指輪と同じメーカーの貴金属を少しづつ
増やしていくのも悪くないし、
ジュエリーの歴史がそのまま夫婦の歴史に
なるのもいいなぁ・・・と思って・・・。
ゴメンナサイ。
これは私の考えではありません!
担当者のOさんという女性の店員が
そういう購買スタイルを勧めてくれました。
まぁ・・・簡単な話、私らはまんまと
そのその策略に乗せられている、
いや正確に言えば、好んで乗せられています。
Oさんの接客は素晴らしいの一言に尽きる。
節目節目には直筆のはがき。
1年に数回しかお会いしないのにすぐに出てくる名前。
・・・いや名前だけじゃない。
以前交わした会話やエピソードまで
しっかり覚えていてくださる。
そんな彼女は私たちが以前どんな商品を
購入したか知っているからコーディネートも上手。
そして何より私がうれしいのは(家内には内緒よ♪)何気ない会話から
私の懐事情を察知し、予算いっぱいいっぱいの商品をサッと持ってくること
(予算いっぱいいっぱいというのがまた商売上手!)
そして帰り際には家内に向かって
来年の記念日にオススメのジュエリーをさりげなくアピール。
ここまでくると本当に脱帽です。
そして私は思うのです。
やはりお帳場前主(おちょうばぜんしゅ)の精神が
この店には今も生きているのだな。
私が指輪を購入した店は1673年創業の老舗百貨店。
お帳場前主とはその百貨店の創業当初から続く
顧客管理制度で、売り場の担当者が個人顧客の
専売担当になるというものです。
もちろん今はパソコンで顧客管理をしているそうですが
一昔前までは、それぞれの担当者がお帳場(手帳)をもち
それにお得意様と交わした会話、買った商品を書き込んで
大事にしていたそうです。
何でも「お客様のたんすの中身がわかって」はじめて
一人前といわれる時代があったという話も聞いたことがあります。
きっと私らの担当者Oさんも帳場を持っていて
私たちと交わした会話、会うたびに大きくなる私の体型など
書き記しているのでしょう。
商品のそのもの魅力はもちろんですが、
それに心の通った温かい絆が加わるからこそ、
いや、その絆が美しいからこそ、私たちは毎年
足を運ぶのかもしれません。
年々増えていく家内のグリーンゴールドジュエリーには
Oさんの笑顔の輝きとエピソードが詰まっています。
Posted by 大城勝太 at 20:50│Comments(0)
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