「いま」「ここ」を大切に。
FM沖縄アナウンサーとして、産業カウンセラー・キャリアコンサルタントとして、 そして食いしん坊として
日々の生活の「気づき」と「学び」と「食の備忘録」を魂込めて書き残します。
てぃーだブログ › 大城勝太の一朝入魂 › 今朝のネタ漬け › 中学生日記とカルロス・ゴーン

2018年11月21日

中学生日記とカルロス・ゴーン

私の恩師の一人にNHKドラマ「中学生日記」の
原作者、太田昭臣という先生がいた。氏の口癖は
「どんなに生徒が悪いことをしても、絶対に生徒
をいきなり警察の手に渡すものか。まずは学校で
問題を解決するのが教師だ」であった。
その太田先生の顔がここ2、3日頻繁にちらつく。

さて、今、共同通信の速報で
日産の「カルロス・ゴーン」容疑者の
勾留が決まったというニュースが流れた。

ついこの前まで、パソコンを触ったことがない
セイバーセキュリティ大臣の話題がこれでもか!
というほど、流れていたが、今や「ゴーン」が
いかに日産を食い物にして私腹を肥やしてきたか
というニュースばかりである。

しかし、このゴーンさんを巡る報道。
私は当初から違和感を覚える。一部の
人が騒ぎ立てる「特捜部の描いた」ような
ストーリーで逮捕されることに対しての
違和感ではない。


あくまで憶測でしかない話。と断りを入れた上で
思ったことを書かせてほしい。

結局、日産はゴーンさんをそろそろ追い出し
たかったのではないだろうか。

今から20年前、日産は倒産寸前と言われていた。
その会社をわずか2年で最高益を叩き出したのが
「カルロス・ゴーン」という男である。
(もちろんコストカットだけでなく
財務テクニックをつかった数字だが)
そして約「技術の日産」の名を復権させた。
「リバイバル・プラン」という大鉈を振るう
ことがなければ、日産はすでに倒産していたはず。
今日産がこうして車を作り続けられるのは
やはりカルロス・ゴーンのおかげである。


別に私はゴーンを擁護するつもりもないし
会社のお金を私的に流用したということを
多めに見ろというつもりはない。
ただ、日本人はしがらみの中で生きていて
もし仮に「リバイバル・プラン」的な
コストカット策を日本人が企画・立案しても、
日本人では断行できる人はいなかっただろう。
だから日産は、カルロス・ゴーンという
フランスからの「黒船」に解決を託した。
そうしなければ、1兆円規模のコスト削減は
目指せなかったはずであり、それは日産が一番
よくわかっているはずだ。それなのになぜ、
司法取引までして、トップを司法の場に
引き渡さなければならなかったのか。
こうなる前に社内で、もしくは株主総会で
どうにかならなかったのか?そこに違法性が
あれば彼に自首を進めることだってできた
はずである。中学生日記の太田先生がちらつくのは
そのためである。

まぁ、ゴーン氏は失敗を下に押し付け、
自分の意に沿わない人は遠ざけたという。
また、ゴーン氏はルノーCEO留任の条件として
フランス政府からルノーと日産の関係を不可逆的
なものとするように指示を受けていたとも聞く。
それを日産の首脳陣が嫌がった上での反発なのだろうか。
つまり、リストラ断行ということで迎えたはずの
「黒船」を今度は特捜部という「外圧」で追っ払って
しまえと考えた…これは少し言い過ぎだろうか。

何れにしても日産の正念場はこれからである。
中学生日記とカルロス・ゴーン


同じカテゴリー(今朝のネタ漬け)の記事
男の収入
男の収入(2019-01-06 15:12)

紅白歌合戦
紅白歌合戦(2019-01-03 14:30)


Posted by 大城勝太 at 15:29│Comments(0)今朝のネタ漬け
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。